Sonata for Kantele: New Compositions by Martti Pokela
カンテレのためのソナタ – マルッティ・ポケラによる新しい作品群
レーベル:FINLANDIA
リリース年:1996
演奏:
マルッティ・ポケラ
ティモ・ヴァーナネン
リトヴァ・コイスティネン
À tre
Pirnales
Mukaralla
収録曲:
01. Pour Elam / トナカイに捧ぐ [ティモ・ヴァーナネン]
02. Suo / 沼地 [À tre&マルッティ・ポケラ]
03. – 05. Sonata No.1 / ソナタ No.1 [À tre]
06. Soitimella / 求愛 [マルッティ・ポケラ]
07. Aquas / アクア [Pirnales&マルッティ・ポケラ]
08. Elegia / エレジー [ティモ・ヴァーナネン]
09. Agrostis / ベントグラス [Pirnales]
10. Yrttejä / ハーブ [リトヴァ・コイスティネン]
11. Mosso tinto / 鮮やかな染め色に [À tre]
12. Velocimente / 自転車で [Mukaralla]
13. Quo ..? / どこへ…? [À tre]
マルッティ・ポケラ(Martti Pokela;1924-2007)によるコンサートカンテレのための先鋭的な楽曲をまとめた作品集です。作曲年代は1990年代以降のものがほとんどですが、中には35歳のときに初めてコンサートカンテレ向けに作曲した「ハーブ(Yrttejä)」も含まれています。
1970年代以降シベリウス・アカデミーで民俗音楽を教え始めたポケラは、生徒たちにインスピレーションを与え、共に即興的に音楽を完成させていく”共有作品”も多く生み出しています。特にコンサートカンテレ・デュオグループ À treとしても活動したティモ・ヴァーナネン(Timo Väänänen)、サリ・カウラネン(Sari Kauranen)は、ポケラ音楽の優れた理解者であり、共演・共作・記譜にも貢献してきました。”3人が集まると常に何か新しいものが生まれる”と言われるトリオでの活動で、ポケラ作品は新しい開発段階へと進んだと言えるかもしれません。
コンサートカンテレのレバーを遊ぶように自由に使い、一般的な音階とは異なるチューニングで表現された独特の音楽は、ポケラがもっとも大切にしたカンテレの豊かな残響と相まって何ともいえない不思議な世界観に包まれています。
CDに収録されている曲のいくつかは、ティモ・ヴァーナネンによる解説付きの楽譜集『共有される調べ: マルッティ・ポケラのコンサートカンテレ向け作品』にて譜面を確認することができます。
CDは絶版ですが、音楽配信サービスSpotifyやYoutubeトピックスで聴くことが可能です。
※CD・各曲タイトル訳は、日本カンテレ友の会による仮訳