4月の総選挙で
SDPが議席を失い
Kokoomusが第一政党となったフィンランド。
SDPのサンナ・マリンは首相を一応辞任しましたが
Kokoomusの党首Orpo氏はまだ首相に任命されていない、という状況です。
連立交渉がまだまとまらず、新政権が正式に発足していません。
サンナ・マリンが未だに首相代行?のような立場で仕事をしています。
さて、このKokoomusが打ち出した政策(案)に
今後のフィンランドの音楽界にダメージを与えそうなものがあります。
今まで国は国内の音楽学校やKansalaisopisitoという生涯学習センターのような教育機関に
税金で援助をしていました。
特に、Kansalaisopistoは、
平均して半年の授業料が40~80ユーロと(日本円だと今のレートでだいたい六千円から1万円超)
格安で、楽器のお稽古、手芸、スポーツ、ヨガ、語学、一般教養などを
気軽に市民たちが学ぶことができていました。
ところが、Kokoomusの政策に
「音楽学校やKansalaispistoへの補助金の大幅減額」が突如出現。
補助金が減額となると
当然市民が払う授業料を値上げしないと
運営が成り立ちません。
しかし、値上げされると通う生徒は減る可能性が大きいです。
生徒が減ると講師も職を失います。
そうなると、音楽学校でカンテレを学ぶ若い世代や大人も
減ってしまうのではないかと心配です。
フィンランドは財政が厳しいので、
芸術のことだけを心配するわけにもいきませんが
カンテレはフィンランドの大切な伝統文化。
どうか補助金問題が解決することを
外国人ながら祈っています。