昨日フィンランドで行われたマルッティ・ポケラ生誕100周年記念セミナー、視聴された方はいらっしゃるでしょうか?ジムキョクチョーは始まりから終わりまで、存分に堪能しました。現地に行くことは叶わなくとも、こうしてオンラインで配信してくれることに感謝です。
バイオリニストを目指していた学生時代、カンテレ活動を開始するまでのポケラに焦点をあてたヘイッキ・ライティネン教授、ポケラの作品ではあまり知られていない、カンテレとエレクトロニクスを起用した1968年の先鋭的なバレエ舞台音楽に関するハンヌ・サハの講演、常にカンテレの響きを追求した音の世界を作り出すポケラの特に後半期のリズム音楽とその作曲過程を示したティモ・ヴァーナネン。前半だけでも盛りだくさん、ポケラの幅広さを改めて感じるとともに、一般的に知られているポケラ像がいかに局部的であるかを実感しました。
後半はポケラの”同僚”たちによる、音楽教育者としてのポケラの秘蔵話からスタート。娘のエーヴァ=レーナ、息子ユハ・ポケラ、孫のペッテリ・サリオラは、家族おなじみの歌からはじまり家庭でのポケラの姿を紹介。シルッカ・ハロネンによる公共放送YLEに残されたポケラの秘蔵音源に関する話。最後は教え子たちから、恩師への温かな感謝を感じる想い出話。ときには込み上げるものもありながらも常に笑いが絶えない、素敵な一日でした。
セミナーの合間、来月日本を訪れる予定のシニッカ・コンティオが、日本でもポケラについてのミニセミナーがあるのよと友の会 会員交流会についても言及してくれていました(Kiitos!)。短い時間で多くを盛り込むことはできませんが、このセミナーで学んだことなども紹介できればと思います。どうぞお楽しみに!