日中には民俗音楽祭のプラグラムがないので、ハーパヴェシ郷土博物館へ。
地元の歴史にまつわる資料・品々が展示されています。
カンテレ愛好家がチェックしたいのは、何といってもハーパヴェシ出身の歌い手&カンテレ奏者パシ・ヤースケライネンにまつわる部屋です。
パシの歌は当時一世を風靡し、フィンランド全土でもっとも有名な音楽家と言われていました。彼が遺した戯曲は今でもクラシック・レパートリーとしてフィンランドで愛されています。
ハーパヴェシ青少年クラブを率い、ハーパヴェシを文化の町に引き上げた存在でもあり、マルッティ・ポケラも青少年期はパシの元で音楽に触れて育ちました。
カンテレ工房では彼自身が楽器を製作し、町の男たちに小型カンテレの製作を推奨(必須?)したようです。
そして現代につながるカンテレへの影響として、パシは大型カンテレの演奏時に向きを変え、長い弦側を手前にして弾き始めました。大型カンテレのための教本も著し、彼が弾き始めた楽器の向きが全土で定着していくことになります。
また、彼は作曲家たちとの交流も盛んで、オスカル・メリカントは彼のために2台のカンテレ用楽曲『Helkähdys』を作曲しています。