SORMIHARJOITUKSIA KANTELEELLE
/ カンテレのための指のトレーニング集
著:エヴァ・アルクラ&イェンニ・カーリナ
印刷所:Grano Oy
出版年:2002年
対象:大型カンテレ初学者~
「将来、定番確実!」「宝箱!」とカンテレ教師たちも絶賛する『SORMIHARJOITUKSIA KANTELEELLE(カンテレのための指のトレーニング集)』は、初心者からプロ奏者まで、指・腕・身体の使い方を意識しながら日々の練習に組み入れることができる、フィンランドでも待望の大型カンテレのためのトレーニング曲集です。
収められているのは73曲、すべてが著書であるエヴァ・アルクラ(Eva Alkula)とイェンニ・カーリナ(Jenni Kaarina)によるオリジナルの小曲。これらの曲を通して演奏技術、音楽理論、身体の使い方、即興演奏といった大型カンテレの演奏に欠かせない要素の基礎を定着させることができます。
序文にはこんな言葉が記されています。
…本集では両手を均等に使いながら、演奏時の動き、和音調音、表現、アーティキュレーション、リズムの練習を行います。トレーニングの中には、移調、さまざまな調、音程(インターバル)、和声、即興演奏といった楽典理解をサポートする機能を含むものもあります。私たちの楽曲では想像力、感受性、雰囲気が重要な役割を果たしており、それらを基にあなた自身の独創的な表現を模索して下さい…
…トレーニングの大事な項目に、合的なボディコントロール、人間工学に基づいた演奏姿勢が挙げられます。演奏姿勢では、脚と腰の位置、体幹筋の強化、肩甲骨のサポート、リラックスした肩、頭部の支え方に注意を払うと良いでしょう。トレーニングを通じ、タッチ、動き、自分なりの表現を追求する中でカンテレの奥深く繊細な音の世界に触れて頂けることを願っています…
『カンテレのための指のトレーニング集(SORMIHARJOITUKSIA KANTELEELLE)』序文より
それぞれの曲には、何を意識し注意して取り組むかのアドバイスが記載されています。
たとえば親指の動きをテーマとしたNo.13「Keinu(スイング)」では、演奏時に親指とそれ以外の指がどのような流れで動くかを簡単に解説しています。
ちなみにNo.13「Keinu(スイング)」、No.18「Flow(フロー)」、No.29「Kimallus(きらめき)」、No.41「Kiedo(挟みこみ)」、No.60「Aamu(朝)」、No.69「Loimu(焔)」は、カンテレ教育者教会(Kanteleensoiton opettajat ry)のYoutubeチャンネルで、イェンニ・カーリナ自身が実際に弾きながら解説してくれています。
トレーニング集をお持ちの方は、ぜひ動画も参考にしながら実践してみて下さい!
どの曲も短くシンプルですが、記された解説を意識しながら弾いてみると、なかなかに曲者ぞろい。
まずは片手ずつゆっくりと、自分の身体の動きにも注意を払い、悪い癖がないかを探しながら取り組みましょう。
指の動きの様々なバリエーションを繰り返し弾くことで、指が自然な動きを覚えてくれることを期待。
そのためにも練習あるのみです。
トレーニング集は筆者から直接購入することが可能です。
ご興味ある方は sormiharjoituksiakanteleelle [at] gmail.com 宛に連絡してみて下さい(英語/フィンランド語)。
※各曲・楽譜集のタイトル和訳は、日本カンテレ友の会による仮訳